――試験本番、やっぱり緊張しますよね。
これまで長い時間かけて準備し培ってきたことを、一度きりの本番にぶつけるのですから、力みが入ったり、緊張を感じたりするのは当然のこととは思う一方、なるべくなら普段に近い状態で、最大限のパフォーマンスを発揮したい……という気持ちもあります。
先日私は簿記2級の試験(テストセンターでのWEB試験形式)を受験してきました。
本格的な試験というのが、大学受験以来なので約10年ぶりであるのと、紙ではなくパソコン画面に向かって解答をする、という形式での試験は初体験だったこともあり、事前の不安感はとても大きかったです。
また今回の試験勉強はずっと独学で取り組んできたので、身近に励まし合える人がいなかったというのも、直前になって心細さの増してくる要因になったと思われます。
――とまぁ、挙げてみると不安要素が多く、試験日の夜はなかなか寝付けなかったですね。
緊張のあまり無意識のうちに体に力が入っていたのか、運動したわけでもないのに体中がうっすら筋肉痛(!)になってしまうというありさまでした。
下に紹介するのは、そんな私が試験日の朝を迎え、これはいかん…!!と土壇場で自分のために捻りだしたオリジナルのリラックス方法になります。
(ちなみにどうにか無事合格することができました……!)
あくまで私個人が試してみてよかったやり方で、科学的根拠などはありませんので、必ず全ての人に効果がある!とはいえないのですが、もしどこかの誰かの役に立つことがあるなら……と、詳細をここに記しておきます。
目次
その1・ブロッコリー法(誰でもすぐできる)
試験目前になって私が一番不安だったのは、”緊張で頭が真っ白になって、今まで勉強してきた内容が全部飛んでしまったらどうしよう……??”ということでした。
今までの勉強内容を全部忘れてしまうなんてありえない、とわかってはいても、緊張が極度に高まっていくにつれ、本当に何も思い出せなくなってしまうのではないか……?という恐怖に駆られてしまったのです。
そんな私が自分の気持ちを落ちつけるために行ったのは、自分の頭から一本のブロッコリーが生えているのをイメージする、ということでした。
大丈夫。何も心配はいりません。
一緒にやってみましょう。
あなたの頭には、一本のブロッコリーが生えているのです。
このブロッコリーの中には、あなたが今まで努力して積み重ねてきた勉強の内容が全て蓄えられていて、いつだって必要とあらば、ここから要る分だけの知識をすぐに引き出すことができます。
だから、ゆっくり深呼吸をして、いったん頭を空っぽにしても大丈夫。
あなたには、これまでのあなたの努力に見合うだけの、立派に生い茂ったブロッコリーが生えている。
この中に試験に必要な知識は既にちゃんと入っているし、それらはいつだって、使い時がくればスルッとあなた自身の頭に降りてきてくれるのです。
――ブロッコリーブロッコリーと連呼してきたのですが、ブロッコリーが苦手な方は別のものを想像してもらっても構いません。
試験前に一番大切なのは、何よりあなた自身の気持ちを落ち着けること。
嫌いな野菜を思い浮かべたりしたら、リラックスなんてできませんよね??
イメージの中で、頭からどんな野菜を生やそうが、果物を生やそうが、それはあなたの自由です。
トマトでもかぼちゃでもレンコンでも、とうもろこしが好きな方は勿論とうもろこしでも。
とうもろこしを生やしたって大丈夫。
自分の頭の上に、これまで勉強してきた内容が詰まっている”架空のナニカ”が存在すると信じるのが、このイメージトレーニングの肝です。
試験本番、実際の問題を目にすれば、そのナニカの中から目の前の問題を解くのに必要な知識が、あなたの中にちゃんと降りてきてくれます。
だから本番間際になって、緊張のあまり頭が真っ白になったように感じたとしても大丈夫です。
いざ問題に向き合ったときには、ちゃんと解けるはずだから。
そう信じることで、私は気持ちを静めました。
その2・ぬか漬け法(ぬか床を持ってる人向け)
こちらは、単にイメージのみでの対処法というより、実践+想像です。
ぬか床を持ってる方限定の方法ではあるのですが、個人的にやってよかったと感じたのと、また別のものでも応用できる可能性はあるかなと思ったので、書いておくことにします。
ぬか床を持っている方は、試験日当日の朝に、何でもいいので家にある食材を一つ、ぬか床に埋めてください。
(ちなみに私はゆで卵を入れました。)
試験日の朝に不安が最高潮に達するのは、その日一日の不確定要素があまりにも多いからだと思います。
慣れない会場、変化球を打ってくるかもしれない試験内容、起こり得るかもしれない様々なトラブル……
だから、自分の中に一つ、今日一日の間に起こる出来事として、これだけは揺るがないと確信の持てるものを用意しておくのです。
……食材の準備はできましたか?
今日一日かけて、ぬか床内の微生物たちにぬかりなくぬか漬けにしてもらいましょう。
パニックに襲われそうになったら、あなたが今朝、自分自身の手でぬか床に埋めてきた食材(例えばきゅうりとしましょう)に思いを馳せてください。
あなたが置かれている状況とは無関係に、きゅうりは今も抗えない変化に身を浸しています――
もう畑から収穫されたての頃のようなフレッシュなきゅうりには戻れないという運命を粛々と受け入れ、生温かいぬか床の中、深い深いまどろみに身を任せて、ゆっくりと「きゅうり」から「きゅうりのぬか漬け」へと変化の道を辿っているのです。
「夜には漬け物として食べよう」
朝に意図して、仕込んだ通りに、着実に――
また家を出る前にぬか床を入念に掻き回しておけば、手にぬか床の匂いが残り、出先で不安感に襲われたときも自分の手をクンクンすれば、ぬか床の芳しい香りによるリラックス効果が期待できるというメリットもあります。
さて。
私が試験を受けている最中も、ゆで卵は一分一秒、着実に「ゆで卵のぬか漬け」へと変化を遂げていきました。
今日一日が終わったら、たとえ結果がどうであっても、やるだけのことをやったあなたは、ぬか床からきゅうりのぬか漬けを取り出して、それを食べるのです。噛みしめるのです。
――大丈夫。
何も心配はいりません。
「気を付けていってらっしゃい。」
あなたの背を押してくれる声が
ぬか床の中から聞こえてくるはずです。
私からのエール
試験前は、これまでに努力を積み重ねてきた人ほど、緊張が高まりやすいものだろうと思います。
緊張するのは決して悪いことではありませんし、むしろ今まであなたが目標に向けてがんばってきた証ともいえます。
適度な緊張感は集中力を高めてくれるものですが、もしあまりに気が張り詰めてしまうようなら、何か一つ、思い浮かべると気持ちが落ち着くようなものや景色、イメージなどを、事前に決めて心の中に持っておくとよいかもしれません。
試験直前の気持ちを和らげるのに、この記事が少しでも役に立てたなら幸いです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
あなたの力が存分に発揮できるよう、祈っています……!!