ザクッと一噛みしたときの音は豪快ながら、中のパイ生地の一層一層は、薄く繊細。
甘いバターの香りにうっとりしている間に、気付くともうなくなってしまっています。
――ちょっと浮遊感を覚えるような、不思議な感覚にいつも包まれるのです。
三時のおやつにパイを食べるという体験は、人生何度目だって、やっぱり特別なもの。
これは、ある日のおやつ
いただきもののパイ(フロインドリーブさんのスイートハート)です。
フロインドリーブは、神戸にある老舗のパン屋さん。
パンだけでなく、このような洋菓子も販売しています。
真ん中に小さく開いた、胸がキュッとなるような空間がなぜだか無性に好きです。
この小さな穴の形は、一つひとつのパイによって微妙に違います。
手作りで作られているから、どれを手に取ってもそれぞれの個性を感じられるのです。
このお菓子、形が少しずつ異なっていることで、より一層”おいしそう”だと感じるのは、そこに作り手の丁寧な手作業の跡が見えるからでしょう。
砂糖のまぶされた表面がザックリ音を立てると、惜しみない甘さとバターの香りで瞬く間に高揚感に包まれる。
皿の上が空になっても、その口どけの感覚は余韻として残り続けます。
人をうっとりとさせるためだけに生み出されたようなこのお菓子からは、嗜好品としての品格さえ漂うように感じますね。
~おまけ~
また別の日のスイートハート
こちらもフロインドリーブさんのお菓子、「ミックスクッキー」
一袋の中にいろんなクッキーが入っていて、一つひとつが違う味。
どれから食べようか……胸がときめきます。
もりぐち
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