みなさんこんにちは!
以前、「豚耳(ミミガー)を調理して食べてみた記録」という記事をあげたのですが、その最後で予告していた通り、今回、豚足の調理にも挑戦してみましたので、そのときの様子をお届けしたいと思います。
(丸のままの形が残った、冷凍豚足1本を買ってきて、下処理の段階から調理していきます……!)
私が実際に食材としての豚足を扱ってみて、調理過程で発見したコツ(特に切り分ける工程は重点的に)なども都度お伝えしながら進めていきたいと思いますので、興味のある方はぜひご一読くださいませ。
よろしくお願いいたします♪
※この記事には、丸のままの形が残った豚足の写真が出てきます。
生々しいのが苦手だという方は、ご注意ください。
(↓目次から興味のある箇所に飛んでいただくこともできます)
目次
豚足の下処理を行う
準備したもの
- 豚足 1つ
- 塩 1掴み
- ショウガ 1カケ分
- ネギの青い部分 1本分
ショウガとネギの青い部分は、臭い消しのために用意しました。
【今回買ってきた豚足】(解凍後/下処理前の写真)
下処理の手順
- 冷蔵庫で解凍しておいた豚足を流水できれいに洗う。
- 豚足がひたひたになるくらいの量の水とともに鍋に入れ、火にかけて10分ほど煮込む。
- 一旦湯を捨て、再び鍋に豚足がひたひたになるくらいの量の水・塩・ショウガ・ネギの青い部分を入れて、今度は1時間くらい火にかける
- 豚足を食べやすい大きさにカットしていく
豚足は、前日の夕方頃から冷蔵庫に移して解凍しておきました。
またはじめに流水で洗う際は、特に爪と爪の間の、入り組んだ部分を念入りに洗うようにしました。
※私が入手した豚足には、毛は残っていませんでしたが、もしチクチクとした毛が残っている場合は、始めの段階で、コンロの火などにかざして焼き切っておくようにしてください。
豚足は、豚耳に比べて一つの固まりに厚みがあるので、下処理をより念入りに行っていきます。
下処理で、豚耳と変えた点
- ショウガやネギとともに火にかける前に、予め10分ほど煮る工程を加えた
- ショウガやネギとともに火にかける時間を、30分→1時間と、倍にしてみた
臭み消しの本煮込みの前に、予め10分ほど煮た段階で、明らかに豚耳のときより多くのアクが出てきたので、やはり豚足の下処理はしっかりめに行っておく方がよさそうでした。
↓↓↓10分ほど煮た後は、水を変えてショウガ・ネギも加えたこの状態で更に1時間ほどぐつぐついわせていきます。
(その間、時おり様子を見て、必要に応じて湯を足したり、アクを掬ったりしてお世話します)
~1時間経過後~
臭い消しが完了しました。
豚足は硬い骨が多いので、切り分けるときは工夫が必要です。
まずは、爪と爪の間のくぼみのところ(写真でいうと、真ん中手前の部分)に包丁を入れ、ゆっくりと切れる場所を探りながら、2つに分けます。
※私は↑の足を裏返した状態から包丁を入れ始めましたが、豚足一つひとつ、形は微妙に違うので、入手した豚足が一番安定するような置き方で切るようにしてください。
また、途中で刃が入らなくなったら、一旦包丁は脇へ置き、後は両手を使って自力で割ります。
とりあえず、2つに分けられました。
ここから先は、「周囲の皮を包丁でそぎ落としていく」「骨と骨の間の軟骨を両手でねじり切る」など、場所によって包丁と手を使い分け、容易に解体できそうなところから、慎重に、着実に、攻めていきます。
切り分け作業が完了しました!
豚足を切り分けるときのポイント
豚足を”包丁のみで”解体するのは、相当困難と思ってください。
包丁が入るところまでは包丁で切り、刃がそれ以上入らなくなったら、そこから先は、両手を使って「こじ開ける」あるいは「ねじり取る」ような作業をする必要があります。
(プロが使うような、よっぽど切れ味のいい包丁なら別なのかもしれませんが……)
必然的に、作業が進むにつれて両手が豚足のコラーゲンによりべたついてきます。
この工程は特に、手を滑らせてけがなどしてしまわないよう、充分注意しながら行うようにしてください。
〈豚足の甘辛煮〉のレシピ
どうにか豚足の下処理が終わり、切り分けるところまで済んだので、いよいよここから、今回の目標である〈豚足の甘辛煮〉を作っていきます。
材料
- 下処理をして切り分けた豚足 1本分 ☆
- ショウガ スライスしたのを数枚 ☆
- ニンニク チューブのを3㎝分くらい※ ☆
- 水 2カップ ☆
- 酒 50cc ☆
- 醤油 大さじ2 ☆
- 砂糖 大さじ1 ☆
- はちみつ 大さじ1/2 ☆
- だしまろ酢 大さじ1 ☆
- ゆで卵 2つ
- ネギの青と白の中間あたりを刻んだやつ 適量
※ニンニクは、あれば欠片のを入れてもよいと思います!
今回は家になかったのでチューブタイプのを使ってみました。
また今回、みりんを切らしていたので甘みは砂糖&はちみつを使っていますが、みりんがある方はみりんでもオッケーです。
作り方
- 鍋に☆印のついた材料(ようはネギとゆで卵以外)を全部投入して火にかけ、40分ほど煮込む
- ネギとゆで卵を追加投入し、更に3分ほど込んで完成
※途中で煮込み汁がなくなってきた場合、水や酒を適宜追加してください。
【完成写真】
※これは完成してすぐの写真ですが、翌日はゆで卵に味がしみるのでよりオススメです。
豚足の可食部は、ぷるぷるっとした皮が中心。
そこに甘辛い味がしみたのを噛みしめるのは、たまらんです。
硬い骨から軟骨を齧る取るのも、なんだか素敵。
どうしてか、爪先に近いところほど、ドキドキしてしまいます。
(自分で切り分けたから、”これは、あのあたりを構成していた骨だ……”とか、わかるんですよ)
包丁で、手で、歯で、私に食べられるものを全部削ぎ落していって、咀嚼して、最後には白い骨だけが残る。
下処理からはじめて、ここまで辿り着くのに半日仕事でしたが、なんだか清々しい気持ちです。
生きること、食べることの原点に立ち返れたようで。
【参考】
豚足のゆで汁を使って、溶き卵ときのこのスープも作ってみました。
このように、ゆで汁を利用してスープやラーメンの汁を作ると、豚足からとれる旨味を余すことなく味わうことができます。
まとめ
今回の記事で扱った豚足は、豚が生きていた頃、その体の中で一番地べたに近かった部位にあたります。
そのためか、前回の豚耳と入手先は同じスーパーだったのですが、全体的に豚耳よりも傷や汚れが目立つように、下処理をしながら感じました。
生前に、他の3本の足とともに全身の重みを支えていたのですから、考えてみれば当然のことでしょう。
(まぁ正確には、その傷が生きていた頃の名残りか、食材となってから付いたものか、私に知る術はないのですが)
コラーゲンたっぷり!って文言で、豚耳と豚足っていっしょに語られやすいけれど、実際に調理をしてみれば、かなり違うんですよ。
例えば、他の違いとしては、臭み消しが終わった後の切り分けにくさ。
豚耳のときは、固くて包丁が入らない!というような箇所はなかったのですが、豚足ではそうもいきません。
やはり硬くてしっかりとした骨が多いので、包丁の入る場所をじっくりと探りながら、切り分けていく必要があります。
慎重に作業を進めなくては、切り分ける途中でけがをしかねないので、丸ごとの豚足を調理する際は、時間と心に余裕のあるときがよいですね。
また、もしも豚耳か豚足の料理に初めて挑戦するつもりだ、という方がいらっしゃいましたら、まず豚耳の方からチャレンジしてみることをおすすめします。
(豚耳を調理したときの記事は、下に貼っておきますね)
ではまた!
最後まで読んでくださってありがとうございました♪
【関連記事 / 豚耳(ミミガー)編】
豚耳(ミミガー)を調理して食べてみた記録/甘辛煮【人生初挑戦!】