皆さん、こんにちは!
今回のレシピは、〈さつまいもの”つる”の金平炒め〉です。
え?!
さつまいもの”つる”って食べられるの???
……と思われた方も、中にはいらっしゃるかもしれません。
実はかくいう私も、さつまいものつるが食べられると知ったのはつい最近のことなのです。
スーパーで見かけて、興味を惹かれ購入したのですが、金平炒めにしてみたらとってもおいしく食べられたので、一人でも多くの人に、さつまいもは根だけじゃなくて、つるもおいしい!ということを知ってもらいたくて、この記事を書いております。
興味のある方は、ぜひご一読くださるとうれしいです。
よろしくお願いします!
目次
”食材としての”「さつまいものつる」との遭遇
先日スーパーの野菜コーナーで、こんなものを見つけました。
秋の味覚の代表格ともいえるさつもいもですが、これはその、”蔓”(つる)であるとのこと。
一般的にさつまいもと聞いてイメージする、根の太った部分は、シルクスイートや安納芋など種類ごとに分かりやすい形で、人目につきやすい陳列棚に並べられていましたが、一方こちらのパッと見は地味なくき部分が置かれていたのは、ちょっとかがんだ体勢にならなくては気付かないようなポジションの棚でした。
いつもなら素通りしていたかもしれませんが、ここしばらくの十月と思えない暑さですっかりバテてヘロヘロと俯き気味に店内を回っていたところ、オヤ…?と気になって足が止まった次第。
さつまいものつるがスーパーで売られているのを見るのは初めてです。
一体どんな味がするものなのか、気になって購入してみることにしました。
家に帰ってから調べたところ、特に面倒な下処理が必要なわけでもなさそうです。
表面の皮は、太くて硬そうな場合のみ、剥けばいいらしい。
(今回はおそらくそのままで大丈夫でしょう。)
佃煮か金平か、どちらを作るか迷ったのですが、今回は初めての食材を使っての料理なので、あんまり味を濃くしすぎるのもなぁと思い、金平炒めで試してみることにしました。
というわけで、実際作ってみた手順に続きます↓↓↓
さつまいものつるの金平炒め
材料
- さつまいものつる 1袋(今回使用した分のボリューム感は、上の写真参照)
- 塩 ひとつかみ(湯がくとき用)
- ゴマ油 適量
- 醤油 大さじ2
- みりん 大さじ2
- はちみつ 少々
- ごま 適量
作り方
- 鍋に水と塩を入れて湯を沸かし、さつまいものつるをざっと湯がいたのち、一口大に切る
- フライパンでごま油を熱し、一口大に切ったさつまいものつるを軽く炒め、醤油・みりん・はちみつを加える
- 全体に味が絡んで照りが出たら、仕上げにごまを絡めて完成
つるは一本一本が好き勝手にカーブしていて、湯に投入したり、切ったりするときの扱いにじゃっかん手こずるも、その自由奔放さがちょっと楽しくもあります。
こういうのって、なんだか”つるらしい”なって感じ。
あと沸騰した湯に入れた瞬間、それまで地味目だったつるの色が、サッと鮮やかに冴えて胸がときめきしました。
ザルに開けると、立ち上る湯気には仄かにさつまいもっぽい、ホクホクッとした香りが混じっており、まるで湿り気を帯びたことで、つるが土に触れていた頃を思い出したかのようでした。
【完成写真】
さつまいもらしい、ほっこり温かみのある甘さはありながらも、食べ慣れてる根の部分では考えられないような、シャキシャキとした食感……なんて新鮮な食べ心地でしょう!!!
さつまいものつるがこんなにおいしく食べられるものだったとは、新たな発見でした。
ちなみに、シャキシャキ食感を楽しむためには、湯がき時間・炒め時間は短めにさっとするのがおすすめです!
まとめ~食材の可食部を決める基準とは…?~
今回の料理も、非常におもしろい体験になりました。
子どもの頃、さつまいもの”根”を掘り起こすために「さつまいものつる」に触れたことは、確かにあります。
だけどあのとき、あのつるは単に、握って引っ張るためだけのものでした。
食材と意識して「さつまいものつる」に触れたのは今回が初めて。
これから自分の口に入れるものだと思うと、それに触れるときの手つきも、自然と丁寧になるものですね。
改めてまじまじと眺めて触ってみると、さつまいものつるってこんなにつやめいて、しなやかなものだったんだなって、なんだか不思議な気持ちです。
さつまいものくきに限らず、ほんとは食べられるのに、食べられないものと思い込んで普段捨ててしまっている食材も、結構あるんじゃないかな、なんてことも考えました。
日常の料理において、食材の可食部を決める基準って、一体なんでしょうか。
まな板の上に切り分けた食材の、どの部分を料理し、どの部分を生ごみとするのか。
きっとそれは、単に自分の胃腸の消化能力を鑑みて決めるものというより、これまでに身につけてきた食習慣の方が大きく影響しているのでしょう。
だけど固定観念を捨てて、ちょっと工夫をしてみれば、実はおいしく食べられるものって、たくさんあったりするのですよね。
こういうことを書くのは、フードロスの削減に少しでも貢献したいという意識も勿論ありますが、それだけでなく、より豊かに生きるため、という気持ちもあります。
というのも、例えば今回の「さつまいものつる」でいうなら、”勿体ないからどうにかして食べよう”というよりむしろ、”食べなきゃ勿体ない!”と思えるくらいのおいしさだったのです。
何事もまずは体験してみて、自分の感覚で味わってみることが大切だなと改めて思わされました。
この記事を読んで、少しでも”食材としてのさつまいものつる”に興味を持ってもらえたのなら、とてもうれしいです。
みなさまも、もしスーパーなどで「さつまいものつる」に出会うことがあったなら、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでくださってありがとうございました♪