みなさんこんにちは♪
きょうも一日元気もりもりブロッコリー!
皆さまは、「テンペ」という発酵食品をご存じでしょうか。
テンペは大豆をテンペ菌という菌で発酵させて作った、インドネシアの伝統食品です!
――今のところ、日本ではそこまでメジャーな食材ではないと思います。
私もつい先日、スーパーでたまたま見かけて初めて手に取ったのですが、大豆の風味が豊かに詰まっていて、素朴ながらどこかクセになる味わいでした。
今回の記事では、私が初めてテンペを食べてみて感じたことや、「そのまま」「揚げ焼き」「煮る」の3つの食べ方を試してみた結果、それぞれにどんな違いがあったのかについて、紹介していきます!
目次
「テンペ」という大豆発酵食品との遭遇
納豆売り場の一番上の段、その「テンペ」なる発酵食品はあらせられました。
藁に入った納豆の隣のポジションに置かれていたせいもあるのでしょうか、〈発酵食品ガチ勢〉感のある佇まいと、その異質な見た目に惹かれ、買う予定だった納豆の代わりに思わず「テンペ」の方をカゴに入れてしまいました。
商品の外観は、全体的には平べったい直方体。
煮た大豆が固まってできているので、表面はボコボコしています。
それがフィルム包装で真空パックされて売られていました。
こんな感じです。
両隣を納豆に挟まれながら「納豆のような糸引きや納豆臭さはありません。」と違いを主張してくる「テンペ」。
こういうの、無性に買いたくなっちゃう性質なのです。笑
「テンペ」とは?
パッケージ裏面の文章をそのまま引用すると、
テンペは、煮た大豆をテンペ菌で発酵させたインドネシアの伝統的無塩発酵食品です。大豆一粒一粒が白い菌糸で固まったケーキ状のもので、「大豆のカマンベールチーズ」と呼ばれています。
ヤマク食品株式会社「テンペ」パッケージ裏面
とのこと。
「大豆のカマンベールチーズ」ですか……!!!
カマンベールチーズ、すごい好きなのでこれは楽しみです。
【参考/パッケージ裏面】
大豆からできているので、もちろんたんぱく質たっぷりです♪
「テンペ」の食べ方
テンペはほとんどどんな調理法でも可能といえるくらい、いろんな食べ方があるそうで、
これまたパッケージ裏面からの引用になりますが、
テンペの食べ方はいろいろ、焼く、揚げる、炒める、煮る、蒸す、サラダなど、さまざまな料理に使えます。油ととても相性のいい味なので、薄切りにして両面を軽く油で炒め、しょう油で味つけしたものなどは簡単で手軽です。
ヤマク食品株式会社「テンペ」パッケージ裏面
とのことです。
今回は一枚分しか買っておらず、あまり多くの調理法は試せないので、とりあえず「そのまま」「揚げ焼き」「煮る」の三種類のやり方で、少しずつ食べ比べてみたいと思います!
「テンペ」実食の感想(そのまま・揚げ焼き・煮物)
ではいよいよ、密閉されたフィルムを開封します。
――匂いは、クセをなくしてどこか爽やかになった納豆って感じ。
(まな板上からの距離ではそこまで匂いは感じませんが、手に取って顔に近づけると、確かに蒸した大豆のような香りがします)
初めて手に取ったときの第一印象は、マイルドな納豆の寄せ集まり、というところでしょうか。
色を見ても、納豆はいかにも「発酵により変化を経ました」という感じの濃い色になっている一方、テンペの方はそれよりいくらか淡いように見えます。
包丁で切って、そのまま食べる分を取り分けます。
(酢醤油も準備しました。)
はじめの一切れは、何もつけずにいただきました。
原材料は大豆・テンペ菌・醸造酢のみなので、このままだと塩気はもちろんなし。
……しかし普通の煮豆より、大豆の風味が濃いからでしょうか、物足りなすぎてこのままじゃ食べられない!という感じはなかったです。
この風味が妙に懐かしいと思ってしばらく考えていたのですが、これは昔、節分に食べた豆が柔らかくなって寄せ集まったみたいな食べ心地ですね。
まだ味付けはされてないし、際立って特殊な香りがあるわけでもないのに、この素朴さが不思議とクセになります。
まだ他の調理を試す用にとっとかないといけないのに、うっかりどんどん食べ進めてしまいそうです。笑
続いて、酢醤油にもつけて食べてみます。
……、
これはいけますね!
はじめに酢醤油の味がきた後、大豆の風味と合わさって、やがてまったりとした余韻に移り変わっていきます。
「テンペ」をスライスして、酢醤油の小皿と共に食卓に出したものをそのまま一品としても、全然ありだと個人的には感じました。
続いては揚げ焼きです。
油はオリーブオイルを使い、味付けは塩コショウのみ。
テンペの表面がきつね色になり始め、香ばしい香りが立ち始めたところで火を止めます。
こちらは熱を通し、また油で表面を閉じ込めたことによって、大豆の香りがより豊かに感じられました。
また食感にも変化があり、外はサックリ、中はほくほくっとした口当たりです。
そのままで食べたときの、全体がのっぺりした印象と比べると、食感にアクセントがついたことにより、より飽きることなく食べられそうです。
今回は揚げ焼きにしましたが、片栗粉などをつけて唐揚げにすれば、外側と内側でより食感のコントラストが出ておもしろいかもしれません。
テンペだけで煮るのはさすがにさみしいかなと思ったので、余っていたピーマン・お揚げ・エノキとともに、だし醤油と砂糖のシンプルな味付けで煮てみました。
火にかけて煮汁を含ませると、また食感が変化して、”お豆さん”とでもいいたくなるような優しさです。
ほろほろっと柔らかく口の中でほどけます。
今回砂糖はきび砂糖を使っているのですが、引き出された大豆のまろやかな甘みと合わさって、とても安心感のある味わいでした。
大豆の旨味を生かせるように、個人的に煮汁は薄味にするのがおすすめかなと思います。
まとめ~アレンジ無限の可能性を秘めた食材…!~
いかがでしたでしょうか。
今回初めて「テンペ」を手に取って、いろんなやり方で食べてみた感想をごく簡単にまとめておくと
- 手間をかけたくないとき→そのまま食べる
- 豆の風味をより強く感じたいとき→揚げ焼き(or炒め物・揚げ物)にする
- ”お豆さん”のやさしさに癒されたいとき→煮物にする
といったところです。
そのままでも思ってた以上においしくいただけましたし、もちろん、気分によっては様々なアレンジだってできちゃいます。
(ブロック状に固められた状態で売られており、力を入れなくてもスッと包丁が入るので、調理法によって簡単にいろんな大きさ・形に切り分けられます。)
今回ご紹介した「テンペ」、おそらく今の日本ではそこまで一般的な食材ではないと思います。
スーパーなどで見かけても、その個性的な見た目から食べ方がわからなくて、手に取ることを躊躇されがちかもしれません。
だけど実際食べてみると、ほとんどクセもなく、扱いやすくて、いろんな料理に簡単に取り入れられそうな、非常に優秀な食材でした。
豆腐や煮豆、納豆など、普段から大豆製品を摂取されている方にとっては、その味わいはとても親しみやすいものだと思います。
みなさんもぜひ、気軽な気持ちで一度「テンペ」の魅力を味わってみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでくださってありがとうございました♪
【追記】(2021/11/21)
〈切干大根の煮物〉にテンペを入れて作ってみたところ、好相性でとってもおいしかったです!
〈切干大根とテンペの煮物〉レシピ / 発酵食品 / 戻し汁も使って旨み増し増し♪